生産的であることと創造的であるということは両立できないという話

私のお気に入りPodcast 若新雄純の「あたらしい経営?」の話で、なるほど!と思った話をシェアしたいと思います。

第44回「質問:アイデアがポンポン出る組織風土を作るためには?」

アイデアがポンポン出る組織を作れと言われたんだけどどうしたら良い?、という質問の回です。

若新さん曰く、アイデアがポンポン出るのは「許された場」である必要があるそうです。

じゃあその逆で許されていない場とはどういう場かというと、

例えば偉い人から順番に話さないといけないとか、方法もセットでアイデアを出さないといけない、とか、そういった規則がいくつもある場。

普通の会社によくある光景ですね。

 

新しいアイデアは自由な発言が許されていて、それを共感する場、膨らませる場があって育っていくものなんじゃないかということです。

アイデアの種、断片を潰さない場が必要、ということをエピソードと共に話されています。

 

そういうアイデアがポンポン出る場を作るには、一旦生産性ということは捨てないといけない。

普段のお仕事で生産性を高めましょう、というモードと新しいアイデアを出しましょうという創造的なモードは両立できないんじゃないかと。

 

生産性というのは、多くの場合それは「再生産性」である、と。(なるほど…!)

勝ちパターンにはまっているものを再現するようなことです。

そういう時間と、じゃあ新しいアイデアを出しましょう、というのはちょっとモードの違う話なので、分けて考える必要がありますよ。

というような内容でした。

 

私自身の仕事では、

お客様企業の勝ちパターンを聞き出してそれをもっと抽象化したり、社内システムでその勝ちの再現性を高めていくにはどうしたら良いか、考える時間や

向かいたい方向に近づくにはどうしたら良いかを一緒に考える時間など、お客様企業の経営者だけではなくて、社員の方にもアイデアを出してもらう場を取り持つことが増えてきています。

そんな中で、モードが違うんだよ、という話はそういう場を作るための出発点になりそうです。

 

私自身はどちらかというとアイデアを出すのが好きですが、ある組織からアイデアを出す、というのはまた違った話ですよね。

若新さんはこの質問のような場合、アイデアはある個人から出るものというより、その場が生み出すもの、という話もされていました。

場から生まれたアイデアって良いですよね。

 

人が集まって、話が盛り上がって、

「じゃあこうすれば良いね」「それならこんなこともできるんじゃないかな」と、どんどんその場で面白い展開になることってありますよね。

それを再現しようと思うと難しいですが、「許された場」と「生産性は一旦捨てる」を頭に入れておくだけでも、良いコミュニケーションに近づきそうです。